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「自然を取り入れた暮らし」のご提案
株式会社 自然の問屋
渓流や海辺に何の気なしに転がっている流木。最近では「流木アート」という言葉もあるように、インテリアやガーデニングの素材として注目が高まっています。水力発電等のダムにも多くの流木が漂着し、いままで廃棄処分としてきましたが、流木を癒し効果の高い自然素材として着目し、再利用する動きも各地で行われているようです。
そこで今回は、流木等の自然素材を取り扱う(株)自然の問屋さんにお話を伺いました。
流木は大切な自然が生んだ資源
自然ねっと事務局(以下自然ねっと)
  まずはじめに、御社では流木をはじめとした自然素材を扱われていますが、事業コンセプトを簡単にご説明いただけますか?
自然の問屋さん
 

はい。コンセプトは「自然素材を暮らしに取り入れる」です。
ダムの流木などは、今まで有効に活用されてこなかった自然素材なんですよ。
それを発掘、商品化して販売したり、それらを活用した庭造り、リフォームを通じて、お客様が暮らしの中で自然を身近に感じられるような「工夫」をトータルにサポートさせていただいています。

事業内容: ○流木など自然素材商品の卸販売事業事業
○流木商品の他、植物や生活雑貨を販売するショールーム「ネイチャークラフトガーデン」の運営
○自然素材をとり入れたガーデンの設計・施工、リフォーム事業
自然ねっと
  なるほど。その今まで有効活用されてこなかったダム流木などの自然素材ですが、どのようなきっかけで、それらを扱われるようになったのでしょうか?
自然の問屋さん
  水力発電所のダムには毎年数千m3の流木が漂着し、多くのコストをかけ処分してきました。そもそも流木は大切な自然が生んだ資源で、ただ処分するのはもったいない。ツルツルした質感で、同じ形は2つとないという特徴を持っていること、都心では、自然志向が高まり、エコ商品が脚光をあびていることから、自然素材として販売してはという発想が事業を始めるきっかけとなりました。環境保全の面からも意義のある事業だと考えます。
自然ねっと
 

確かに、流木自体が持つ質感は見ていても魅力的ですし、その魅力ある資源をコストをかけて処分するというのももったいないお話ですね。

日本アルプス産の清流から生まれた流木
自然ねっと
 

では、自然素材の良さは何処にあるとお考えですか?

自然の問屋さん
  工業製品と違い1つ1つが固有の形状で、工業製品にはない質感をもっているという点と、無害である点があげられますね。そしてなにより、見ているだけでも自然と癒され、暖かみが感じられるというのが大きいのではないでしょうか。
自然ねっと
  見た目の心地よさ、暖かさは工業製品にはない良さですよね。そんな良さを持つ商品はどのように企画、開発していくのですか?
自然の問屋さん
  社内からの提案や社外からの持込、協同開発等時と場合により異なります。ひとえに流木といっても、海のもの、川のもの、輸入もの等いろいろありますが、弊社で扱う流木は日本アルプスの清流から生まれた流木に限定しています。今後は「アルプスの流木」というブランドを確立していきたいと考えています。
自然ねっと
  「アルプスの流木」ブランドですか。こだわりのブランドという感じがしますね。
カフェやスクールについてもごだわりがあるのでしょうか?
自然の問屋さん
  もちろんあります。カフェでは自然素材に囲まれた癒し空間と野菜たっぷりのスローフードを提供するようにしてますし、スクールでは自然素材を使って「ものづくり」を一緒に楽しめる場所を、ガーデン設計においてもショールームの外部に自然素材を使ったモデルガーデンを配置し、お客さまのニーズにあわせた親切設計を心がけています。
自然ねっと
  いろいろと自然に対するこだわりのもとサービスを提供されているという訳ですね。
ところで、ショップでは定期的にイベントを開催されているようですが、主にどのようなイベントを開催されているのでしょうか。
自然の問屋さん
  季節に合わせて、催事スペースにてクリスマス商品販売やペット商品販売などのフェアやセールも行っているほか、小さいものでは、毎週「ネイチャークラフトガーデン」で行っているクラフト教室、大きなものでは、夏に行っているグレーター東京フェスティバルの自然に関するイベント(各種ものづくり、出店、コンサート、クイズラリーなど。)も好評です。
流木の気に入った表情を探すことが一番
自然ねっと
  楽しめるイベントが多そうですね。イベントに興味のあるお客様のなかには、自然素材や自然食に興味を抱かれる方が多いと思いますが、購入される際の選び方やアドバイスなどがありましたらお教えください。
自然の問屋さん
  硬いものをたたいてみて「コン」と澄んだ音がすれば、硬くしまっていて乾燥している流木ですね。鈍い音がするものは乾燥が十分でない流木ですし、音が振動するものは、割れが入っている流木ですので注意が必要です。
縦、横、裏返したり、いろいろな方向から見て、流木の気に入った表情を探すことが一番です。そして、その表情を活かすように飾ったり、どのように加工すればよいか、発想を膨らませることが楽しみ方のコツですね。
自然ねっと
  やはり自分のお気に入りのものを選ぶというのが大事なんですね。
自然の魅力は「ふとしたときにちっぽけな自分を教えてくれ、心を和ませる」ところ
自然ねっと
  ところで、広まりつつあるとはいえ、流木などの自然素材を買うというのはまだまだ珍しいのではないかと思うのですが、今まで苦労された点などはありますか?
自然の問屋さん
  どうやって使うの?という声がまだまだ多いんですよ。我々が「うまく生活に溶け込める商品」として提案し、お客さまにご理解いただけないと、買っていただけない。このような点では苦労していますね。
反対に商品を見て表情がやわらぐお客さまに出会ったときには、とても喜びを感じています。
自然ねっと
  もうしばらく自然素材の良さや、自然の魅力を伝えていく必要がありそうですね。
自然の問屋さん
  自然の魅力は「ふとしたときにちっぽけな自分を教えてくれ、心を和ませる」ところにあるのではないかと思います。雄大な日本アルプスの山々から生まれた流木たちのような自然素材も、我々の想像以上に空間や人の心を和ませたり、癒してくれるパワーを持っています。私たちはできる限りそのことを多くの人に伝え、共感して頂きたいと思っています。
自然ねっと
  どうもありがとうございました。
編 集 後 記
自然の問屋さんからお話を伺う中で、ダムへ漂着する流木など、いままで不要として単純に捨ててしまっていた素材も見方によっては有効活用できるんだということを学ばせていただきました。今回は流木でしたが、身近なところでも探してみれば同じように埋もれている宝のような素材がありそうな気がします。リサイクルという言葉が取り沙汰され、各企業もそれに真剣に取り組むようになってきましたが、捨てられる素材を見直しその素材自体が持つ魅力を引き出すことも、今後は考えていかなければいけないのかも知れませんね。

(株)自然の問屋(http://www.naturecraft-garden.com/)では、流木など自然素材の卸販売、ガーデンの設計・施工、リフォームの他、ショップとカフェを合わせたショールーム「ネイチャークラフトガーデン」の運営を行っており、店内では飲食を楽しみながら自然素材を使った商品を眺めることができます。カフェではランチブッフェ(ワンプレート盛り放題:大人¥680/小人¥480)が人気。近くをお通りの際は、是非とも足をお運びください。
ネイチャークラフトガーデン 東京都調布市深大寺東町8-33-1
TEL:0422-49-6542
営業時間:10:00〜19:00、無休
ネイチャークラフトガーデン浦和 埼玉県さいたま市南区別所1-1-16
TEL:048-866-2472
営業時間:11:00〜21:00、無休
2004年取材
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