キャンプは日本語では”野営”。ちょっとワイルド感があって自然好きなら一度は体験したいもの、それがキャンプではないでしょうか。しかしトイレやお風呂のことを考えると女性同士や小さな子供連れのファミリーは少し不安なのも事実。最近は旅館やホテル並の施設を誇る清潔感あふれるキャンプ場も増えていますから、事前に情報をしっかり仕入れておけば良いでしょう。またキャンプで必要なテント・炊飯具をはじめ、そろえ始めると意外に値の張る道具類もすべてレンタルしてくれるお手軽キャンプ場もありますからキャンプはしたいけど道具が・・・という心配は不要です。まずは全国各地にある充実したキャンプ場で手軽に自然にふれあう新鮮・どきどき体験を実感してみては! |
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今回利用したのは神奈川県にある「相模湖ピクニックランド」。大人2人、子供は下は2歳から上は中学生まで5人、総勢7人のファミリーキャンプに挑戦しました。
相模湖を望む高台に広がる145万m2の敷地内の東側、アウトドアゾーンにある293張り、収容人数1172名を誇るテントサイトが目的の場所。マイカー以外の入場者は正面ゲートからキャンプ場までバスで送迎してくれる快適さです。
キャンプ場に到着し、チェックイン。キャンプで一番不安で時間のかかるテント張りはすべてスタッフが行なってくれます。これから訪れるベストシーズンにはすべてのテントが最初から出来上がっていて、巨大なキャンプ村・テント村が出現するはず。傾斜を利用して立てられたテントは、すべてスノコの上に立ち、風通しもよく、ごつごつ感のないのもビギナーには魅力です!また目の前の石老山の雄大な眺めも最高の気分にさせます。テント周辺は松や杉の樹の緑、そして春には満開のサクラに目を奪われるでしょう。
常設テントの定員は大人3名。広さは約3畳。寝具は一人あたり毛布2枚と枕・枕カバーが付きます。今回のキャンプはまだ夜は寒い時期ということもあってでしょう、テントの中には山のように毛布が置かれていました。それでもテントはやっぱり・・・という人には電源・水道・2段ベッド完備のログキャビン、エアコン・テレビ・トイレ完備のデラックスログキャビンがオススメです。マイカー族には広々としたオートキャンプ場サイトがありました。
昼食はダッチオーブンでビビンバと飯ごうでご飯つくりに挑戦しました。もちろん調理器具はレンタル、食材も用意してもらいました。見慣れない飯ごうや薪を燃やすだけで子供達は大ハシャギです。器具や調理も看板や簡単なレシピがあるので安心です。多少出来上がりがいびつでも自分達で作ったアウトドア料理をおいしそうにほおばります。
食事の後は余った紙皿をフリスビーにして草の上で遊んだり、しながら友達が増えていきます。大人は山並みを眺めながらしばしの休息。
夕食後はシャワーでしっかり汗を流して、綺麗な星空を眺めつつテントに入りました。動物ふれあい広場でかわいい動物達と戯れたり、園内の遊園地で楽しむのも良いと思います。都会の喧騒を離れておいしい空気を思いっきり吸い込んでリフレッシュする。楽しみかたは自由自在なのがキャンプの魅力なのです。 |
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キャンプといえばバーベキューにカレーが定番ですが、そればかりでは飽きてしまいます。そんなときに重宝するのが野外料理の万能鍋ともいえるダッチオーブンです。
相模湖ピクニックランドのように「青空ダッチオーブン料理教室」を開催したり、レンタルしてくれるキャンプ場もありますから、問い合わせてみると良いでしょう。
ダッチオーブンは鋳鉄製の鍋で炭や薪を熱源として、上下から加熱できる特徴があり、ウォーターシール(水蒸気膜)効果を発揮して、食材の旨みを封じ込め、煮る・焼く・蒸すの何でもできてしまう「魔法の鍋」です。
キャンパーには「DO」と呼ばれるダッチオーブンは数多くの種類があり、キャンプオーブン・キッチンオーブン・スキレット・スポーツマンズクッカー・コンボクッカーなどがあります。キャンプで用いられるのは主にフタの上に炭や薪が乗せられ、焚火で使いやすいように3本の脚があるキャンプオーブンです。
魔法の鍋は調理には万能ですが手入れは面倒。シーズニング(慣らし)といわれる作業が必要です。使い続けていく過程で料理の油がしみ込んでいくことで、だんだん焦げにくく、使いやすくなってきます。シーズニングが必要なのは出荷時の錆び防止ワックスを落とし、鍋に油を馴染ませ、焼きを入れて鍛えてあげるためです。
使い込んだダッチオーブンはブラックポットと呼ばれ、キャンパーが自慢する一品にとして黒光りしてきます。作れる料理はキャンプ定番のカレーをはじめパエリアやアップルパイ・タルト・プリン・焼き芋とメインからデザートまで自由自在に使うことができます。今回はその中でも比較的簡単に作れる鉄鍋ビビンバを作りました。 |
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お米をダッチオーブンで炊きます。米と同量の水を入れ最初は強火で沸騰させ、強火で約10分炊き込みます。沸騰したら弱火で15分、最後に1分強火の後、10分間蒸らします。 |
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お米をたく間に肉に下味をつけ、蓋にサラダ油をひき、牛肉を調味料をあわせて焼きます。火が通ったら最後に焼肉のタレを混ぜ合わせます。 |
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焼いた牛肉、ナムル、キムチ、ゆでたほうれん草などをお好みで炊いたご飯の上にのせ、再び蓋をして強火で約5分焼きます。 |
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最後に鍋肌にそってごま油を流し、強火にかけておこげを作って完成です! |
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2005年4月取材 |